MEDIA

2018年7月8日

A shortcut to a destination

その日は記録的な大雨が降り、今年初めての台風が発生とニュースは伝えていた。

週末には10-FEET主催 “京都大作戦”があるのに、あのフェスはいつも天候に恵まれない印象だ。

今年も悔しがる”TAKUMA”を”kj”が慰めているのだろうか。

6月中に梅雨明けだと喜んでいた反面、今年は水不足なんじゃないかと心配していたTVのコメンテーターは、この大雨をみて安心しているかもしれない。

多分すぎる雨をもたらすこの天候は、2ヶ月かけて味わう夏をこの週末で終わらせてしまうような勢いだった。

阪神高速の高架下を雑に曲り、適当なところで車をとめる。
大阪国際空港のフェンス沿いをしばらく歩くと、エレベーターもない古いビルがある。

年数の割にはキチンと管理された建物の階段を上り、少し息が上がった頃に彼らの作業場がある。

ROUTE CC (ルートシーシー) 大阪を拠点にオリジナル革製品を展開するブランド。

代表の2人は共に27才。

2018年9月の正式リリースを前に今後の展開や製品に対する想いなど、二人の今を聞いた。

Interview

qroth

ROUTE CCの名前にはどんな意味が?

ROUTE CC : hideki

スタート当初はRoute 66のオールドアメリカンな雰囲気やデザインがコンセプトでした。

今はユニセックスを基本としているので、あまりオールドアメリカンの要素は少なくなっています。

女性でも身につけやすいように、カラーを増やした展開や、軽い素材を使って日常的に使える製品展開も考えています。

Route 66からROUTE、CCはクリエイティブ(creative)とクラフト(craft)。

革製品をずっと作り続けていきたいと思ってこの名前にしました。

qroth

ロゴは牛をメインビジュアルに置いてますね。

ROUTE CC : ibuki

ロゴの牛は革製品の象徴というより、牛が好きだったので、なんとなくです(笑)

Comment

ROUTE CC - 高級なレザーをもっと身近に -

学生や若い人がオシャレを楽しむのに、革製品を取り入れてほしいです。
でも価格が高いからと敬遠されてしまうことがあります。

ROUTE CCではデザインもカラーを豊富に取り入れ、気軽に買うことができる価格にしていきたいです。

高級なレザーをもっと身近に感じて欲しいですね。

 

 

Interview

qroth

革製品を作り始めたきっかけは?

ROUTE CC : ibuki

専門学校を卒業した後、東京で特殊造形を制作する会社で働いていました。

モノを作る技術はあったので、”自分でも何か作りたいと”思い、家で始められるシルバーアクセサリーを作るようになりました。

それが21歳の時。

アクセサリーのパーツに革を使う機会があり、それが革製品に興味をもつきっかけになりました。

その頃にhidekiから”名刺入れを作って欲しい”と言われて、そこから徐々に二人でROUTE CCをスタートさせていきました。

webデザイナーでもあるhidekiに、もともとROUTE CCのwebサイトを依頼しようとしていたんです。

今では二人で革製品を作り、webをベースにオーダーを受け付けています。

qroth

ROUTE CCの製品を少し見せてもらえますか?

ROUTE CC : hideki

まだ小物を製作することが多いですね。
財布、カードケース、メガネケースやスマホケースなど。

 

 

でもやっぱり鞄をメインに製作していきたいです。

これはラクダの革で作りました、とても軽いんですよ。

-TOTE BAG AMERICAN-

 

qroth

スタートから1年ほど経ちますが、印象的なエピソードなどありますか?

ROUTE CC : ibuki

この工業用ミシンですね(笑)

 

中古品で出品されていたんですけど、新品の半値で買えたんです。

沖縄の出品者さんに送ってもらって。

でも説明書も何もなかったんですよ。

普通は学校で学んだり、ミシン屋さんで購入して教えてもらいながら覚えていくんですが。

僕らは知識も経験もないところから始めているので、その点はとても苦労しました(笑)

徹夜でミシンを分解して、構造を理解したり。

知り合いの革製品のお店の方に教えてもらったり。

ミシン屋さんへ直接電話して機械をみてもらったりしながら、徐々に覚えていきました。

このミシンには、そんな思い出がたくさんありますね。

qroth

それぞれが考えるROUTE CCのこれからについて教えてもらえますか?

ROUTE CC : hideki

将来的には実店舗を持ちたいです。

気軽に遊びにきて、人と人がつながっていく様なお店にできたらいいですね。

来年からイベントへも出店していきます。

ぜひ遊びに来て、実際の製品を手にとって欲しいです。

色、デザイン、手に持った時の感触。

革によって製品が個性をもつ点を体感して欲しいです。

ROUTE CC : ibuki

海外のコレクションに出ることを目指しています。

ROUTE CCとして海外へ展開していきたい。

しっかりとビジネスとして成長させていきたいです。

そして成長するうえで一緒にROUTE CCを支えてくれる仲間も、今後増やしていきたいですね。

あとはROUTE CCの製品に触れる機会があれば、革特有の匂いも楽しんでほしい。

見た目だけでなく、革は匂いも好んで選んで欲しいです。

革は経年変化で色も変化します。

革はそれぞれ個性を持っています。

不意に付いた傷も個性になります。

ハンドメイド特有の個性ある線や味わいを、ROUTE CCを通して好きになって欲しいです。

取材を終え、一眼レフが入る鞄を作ってもらう約束をして二人と別れた。

古い建物特有の涼しさを肌で感じ、薄暗い階段を踏み外さない様にゆっくりと降りる。

外に出ると、目の前には多くの客を乗せた旅客機が次々と飛び立っていた。

フェンス越しに離着陸を繰り返す空港の喧騒を眺め、「この場所は世界に飛び立つには最高の立地だよな」と空港まで歩いていける”距離”を感じて思った。

「でもこの空港じゃあ、海外へは直接いけないか。」

関空でも成田でもなく、大阪国際空港(通称:伊丹空港)。

段階を踏むことが必ず必要であると、私は決して思わない。

でも国内線しか飛ばない空港の真横の古いビルの一室で、手探りのなかスタートさせた二人を想像すると、まだ世界から見つかる前の才能を独り占めしている様にさえ思った。

この場所から一歩ずつ世界へ。

そして世界に一歩近づいた時、二人の話を改めて聞きたくなった。

ROUTE CCは物理的な制約など飛び越し、世界中を魅了する製品を生み出してほしい。

(writer: gap755)

 

ROUTE CC
URL           :  route-cc.com (準備中)
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facebook   :   @routecc91

 

 

 


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